接触面を振動させて音を出すエキサイターを開発
当社はこのたび、接触面を振動させて音を出すエキサイターの試作品「DAB390RA」を開発しました。
新たに開発した試作品は、当社が長年培ってきた小型化技術、音響関連技術を活かしたコイルとマグネットによる動電型エキサイターです。本体に接触する対象を振動板として利用して音を出すことができるデバイスです。
最終的に音を出力するのは本体を取り付けたパネルや外装部となるため、スピーカーのような音を放出する放音孔も必要ありません。このためデザイン性が優先される用途や、防水・防塵対策が必要な用途での利用が期待できます。また、平面パネルだけではなく、曲面・異型パネルにも取り付けができるため、様々な場所をスピーカーとして利用することが可能になります。
例えば、オフィスにおける利用では、プレゼンテーションや電話会議・TV会議の際に、会議用テーブルやホワイトボード、スクリーンに取り付けてスピーカー代わりに音を出すことができます。また、自動車における利用では、コンソールパネルやAピラーに取り付けてガイド音、警告音などを鳴らすことができるほか、ハイブリッド車や電気自動車のバンパーに取り付けることで、そこから車両接近通報音を伝えることができます。
今後は、ニーズの掘り起こしに努めるとともにマーケティング活動に着手し、量産化を目指した開発を進めていきます。
主な特長
- 本体に接触する対象を振動板として利用する振動スピーカー
- 取付面に複数の振動モードを励起させる広指向特性
- 放音孔が不要のため防水化が可能
- 内部が断線しにくい構造
- 小型軽量で高出力
主な仕様
項 目 | 仕 様 | 型名 | DAB390RA |
---|---|
インピーダンス | 8Ω ± 15% |
音圧 (※) | |
Typ. 98dB at 500Hz | |
Typ. 92dB at 1kHz | |
Typ. 89dB at 2kHz | |
Typ. 91dB at 5kHz | |
定格入力 | 1W |
動作温度範囲 | -20 ~ +70℃ |
保存温度範囲 | -40 ~ +85℃ |
外形寸法 | φ39 – h11.5 mm |
重量 | 25g |
※ 測定条件入力:1W、マイク距離:10cm、背面:フリー、
装着パネル:アクリル(PMMA)、縦10cm×横20cm、厚み2mm
本件に関するお問い合わせ先
研究開発部 第二開発室長
佃 保徳
TEL 054-263-1935
FAX 054-263-1937
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