スイス型自動旋盤「ST-20」を発売
3タレット型重複合機STモデルにø20mm仕様を追加
主な仕様
最大加工径 | ø20mm | ||
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主軸台最大移動量 | 350mm | ||
メイン主軸最高回転数 | 10000 min-1 | ||
メイン主軸モーター | 3.7kw/5.5kw(ビルトインモーター) | ||
サブ主軸最高回転数 | 10000 min-1 | ||
サブ主軸モーター | 3.7kw / 5.5kw(ビルトインモーター) | ||
刃物台仕様 | 正面側 | 8面タレット型刃物台 | 2台 |
バイト | Max.3本/面(□12mm) | ||
スリーブ | Max.3本/面 | ||
回転工具 | Max.2本/面 | ||
回転工具最高回転数 | 5750min-1 | ||
回転工具モーター | 2.5kw | ||
背面側 | 8面タレット型刃物台 | 1台 | |
バイト | Max.3本/面(□12mm) | ||
スリーブ | Max.3本/面 | ||
回転工具 | Max.2本/面 | ||
回転工具最高回転数 | 5750min-1 | ||
回転工具モーター | 2.5kw | ||
加工能力 | 固定工具 | 最大穴明能力 | ø14mm |
最大切削タップ能力 | M10 × P1.5 | ||
回転工具 | 最大穴明能力 | ø8mm | |
最大切削タップ能力 | M6 × P1.0 | ||
機械寸法(幅×奥行×高さ) | 2988 × 1720 × 1845 mm |
(注1)スイス型自動旋盤とは
スイス型自動旋盤は、時計部品を加工する機械として、1870年代にスイスにおいて考案されました。別名“主軸移動型自動旋盤”とも呼ばれ、直径に比べて部品長が長い部品を高精度に切削できる点が大きな特徴とされています。
一般的には、細長い部品を汎用旋盤で加工を行うと、加工物がたわみを起こして正しい寸法に仕上げることができません。
スイス型自動旋盤では、材料の振れ止め装置の働きをするガイドブッシュを用い、刃物はガイドブッシュから一定距離の位置で、外径方向の切り込み運動のみを与えるため、加工物はたわみを起こさずに、高精度に切削することができます。また、軸方向の運動は刃物台が移動するかわりに、主軸台が素材をくわえた状態で移動する機械構成となります。
(注2)スターモーションコントロールシステムとは
NC制御の場合、一般の加工工程は「工具選択」⇒「アプローチ」⇒「切削」⇒「退避」⇒「次の工具選択」⇒「アプローチ」⇒「次の切削」となり、実際の「切削」以外の非切削時間が加工時間に大きな影響を与えています。スターモーションコントロールシステムは、この非切削時間を短縮する機能です。
スターモーションコントロールのデータは、「最適化」という作業によりNCプログラムを変換して容易に生成することができます。この「最適化」によって制御系統間の切り替えに関わる処理を済ませてしまい、「切削」の工程中に「次の工具選択」⇒「アプローチ」を完了させ、工具の「退避」と同時に次の「切削」に入るように制御します。この制御方式により、「退避」⇒「次の工具選択」⇒「アプローチ」の時間を最小にして非切削時間を短縮します。
さらに加工精度についても効果を発揮します。NC制御では「次の切削」までの工程を最大早送り速度で軸移動します。一方、スターモーションコントロールシステムでは、前工程の「切削」時間を最大限に利用して、最短距離で軸移動を行います。この制御方式により、早送り速度での軸移動による振動を抑制して、安定した加工精度の維持に貢献します。
本件に関するお問い合わせ先
機械事業部 営業部長 増田 文雄(ますだ ふみお)
Tel.0537-36-5586