トップメッセージ
当社は、1950年の設立以来、半世紀以上にわたり小型精密加工・組立技術をコアに「最小の材料で最大の効果をあげる事業」を目指し、高付加価値製品を創り出してきました。そして、早い時期から常に世界に目を向け、グローバル・ニッチ市場で、収益性を重視した取り組みを着実に進めてきました。今後も培ってきた強みを生かした事業を発展させ、企業価値の一層の向上に努めてまいります。
2024年12月期 中間期の業績について
当中間連結会計期間における世界経済は、各国の金融の引き締め政策の長期化などによるインフレの鈍化傾向がみられるなか、全般に景気は緩やかな回復基調で推移しました。米国では依然として金利の高止まりなどによる景気後退の懸念が続き、欧州では中央銀行(ECB)が利下げに転じるなどの変化が見られたものの、中国における不動産市況の低迷などによる景気全般の停滞や、わが国においては為替相場の円安進行などにより、依然として先行きが不透明な経済情勢が続きました。
当社グループの主要関連市場におきましては、小型プリンターの需要については全般に低調に推移しました。また、主力の工作機械の需要は米国、欧州および国内で低調に推移し、中国においては力強く回復が進みました。
このような状況のなか、当中間連結会計期間の売上高は、全体に為替の円安による影響を受けたものの、主に工作機械の売上が大幅に減少したことから309億8千6百万円(前年同期比27.8%減)となりました。利益につきましては、営業利益は15億4千8百万円(同79.0%減)、経常利益は20億8百万円(同73.6%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は、未実現利益に係る税効果会計の影響により税負担が増加したこともあり5億8千4百万円(同88.8%減)となりました。
株主・投資家の皆様へ
株主の皆様に対する利益還元については経営上の重要な施策のひとつとして位置付けており、累進的な安定配当として1株につき年間60円以上を継続し、自己株式の取得を含めた連結総還元性向50%以上を方針とし実施することを利益還元の基本方針としております。
この方針に基づき、当期の1株当たりの中間配当は、前期の中間配当と同額の30円とさせていただきました。また、期末配当につきましては、前期と同額の30円を予定しております。これにより中間配当とあわせた当期の年間配当予想は、前期と同額の年間60円を予定しております。
また、本年5月14日開催の取締役会において、本年2月9日に公表した「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」で示した対応方針に基づき、業績のシクリカル性や今後の成長投資を考慮した自己資本水準や資本構成等を見直した結果、成長戦略の実施に必要な財務基盤を維持しつつ、機動的な資本政策を遂行するとともに、資本効率の向上と株主還元の充実を図るため総額100億円、総数600万株(上限)の自己株式取得の決議を行い、5月15日から6月30日までに総額49億円(取得株式総数250万株)の自己株式の取得を行いました。
株主の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。
2024年9月
代表取締役社長
佐藤 衛