トップメッセージ

当社は、1950年の設立以来、半世紀以上にわたり小型精密加工・組立技術をコアに「最小の材料で最大の効果をあげる事業」を目指し、高付加価値製品を創り出してきました。そして、早い時期から常に世界に目を向け、グローバル・ニッチ市場で、収益性を重視した取り組みを着実に進めてきました。今後も培ってきた強みを生かした事業を発展させ、企業価値の一層の向上に努めてまいります。

2023年12月期の業績について

当連結会計年度における世界経済は、資源価格の高騰や長期化するインフレの進行に一服感がみられるなか、全般に景気は緩やかな回復傾向にありましたが、米国や欧州の金利上昇の長期化などによる景気後退の懸念の高まりや、中国における市況の悪化および投資の減速、為替相場の変動などにより、依然として先行きが不透明な経済情勢が続きました。

当社グループの主要関連市場におきましては、小型プリンターの需要については全般に低調に推移しました。また、主力の工作機械の需要はこれまで好調に推移していた海外市場は勢いがなく低調に推移し、国内市場の需要も回復が進みませんでした。

このような状況のなか、当連結会計年度の売上高は、全体に為替の円安による影響を受けたものの、主に工作機械の売上が減少したことから781億9千6百万円(前期比10.5%減)となりました。利益につきましては、営業利益は103億5千万円(同25.7%減)、経常利益は109億6千万円(同22.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は81億7千5百万円(同20.6%減)となりました。

株主・投資家の皆様へ

当社は、株主の皆様に対する利益還元については経営上の重要な施策のひとつとして位置付けており、累進的な安定配当として1株につき年間60円以上を継続し自己株式の取得を含めた連結総還元性向50%以上を方針とし実施することを利益還元の基本方針としております。

この方針に基づき、当期末の配当につきましては、1株につき30円とさせていただく予定であります。これにより、当期の配当金は中間配当の30円と合わせて前期の特別配当を除いた配当金と同様の年間60円となります。
次期の配当につきましては、上記方針に基づき当期と同様の年60円(中間、期末ともに30円)を予定しております。

なお、内部留保資金につきましては、企業価値と株主利益の向上を目指し、持続的な成長に向けて将来の成長分野への投資などに活用してまいります。

株主の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。

2024年2月
代表取締役社長
佐藤 衛