トップメッセージ

当社は、1950年の設立以来、半世紀以上にわたり小型精密加工・組立技術をコアに「最小の材料で最大の効果をあげる事業」を目指し、高付加価値製品を創り出してきました。そして、早い時期から常に世界に目を向け、グローバル・ニッチ市場で、収益性を重視した取り組みを着実に進めてきました。今後も培ってきた強みを生かした事業を発展させ、企業価値の一層の向上に努めてまいります。

2022年12月期の業績について

当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症による影響に加え、世界的なインフレの加速や長期化するウクライナ情勢に起因したエネルギー価格の高騰、さらには半導体をはじめとする部材の逼迫や急激な為替相場の変動などにより、依然として先行きが不透明な経済情勢が続きました。地域別では、米国では堅調な個人消費に支えられ景気は回復傾向となりましたが、欧州では全般に景気は低調に推移しました。アジアにおいては中国ではゼロコロナ政策により経済活動が大幅に制限されたものの景気は底堅く推移し、また、わが国においては景気は緩やかに回復しました。

当社グループの主要関連市場におきましては、小型プリンターの需要については米国市場を中心に好調に推移し、主力の工作機械の需要は海外市場では総じて高い水準を維持し、国内市場においても底堅く推移しました。
このような状況のなか、当連結会計年度の売上高は、主に工作機械の売上が増加したことから873億6千8百万円(前期比35.7%増)となりました。利益につきましては、売上の増加などにより営業利益は139億2千5百万円(同87.8%増)、経常利益は141億9千9百万円(同82.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は102億9千8百万円(同79.4%増)となりました。

株主・投資家の皆様へ

当社は、株主の皆様に対する利益還元については経営上の重要な施策のひとつとして位置付けており、安定配当として1株につき年間60円以上を基本に自己株式の取得を含めた連結総還元性向50%以上を目標とし実施することを基本方針としております。

当期末の配当につきましては、連結業績の売上高および親会社株主に帰属する当期純利益が過去最高となったことから、株主の皆様への配当による利益還元をより一層充実させるべく、1株につき30円の普通配当に特別配当10円を加えた40円とさせていただく予定であります。これにより年間の配当金は中間配当金の30円と合わせて過去最高の70円となります。

なお、内部留保資金につきましては、企業価値と株主利益の向上を目指し、持続的な成長に向けて将来の成長分野への投資などに活用してまいります。

株主の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。

2023年2月
代表取締役社長
佐藤 衛